長期的な配当戦略としての米国株投資

米国株投資がもてはやされる今日この頃ですが、GAFAなどのハイテク個別銘柄やS&P500インデックスETFなど、様々な投資対象が存在します。
これから投資を始めようとする方からすると
「正直どれをどうやって購入したらいいかわからない!」
という状態だと思います。
今回は米国ETFの中から配当金が年に数回もらえる高配当ETFについて簡単に解説していきます。
当ブログでは投資大好きが高じてFP2級を取ったゴリラが、副業するほど体力が残っていない社会人が転職などの大きな決断や労働せずにお金を生み出すことができる方法として投資をゴリゴリにおすすめしていきます!

投資で人生を今よりちょっと豊かにしよう!
ETFとは?
ETFは、“Exchange Traded Funds”の略で、「上場投資信託」と呼ばれています。
投資信託と同じように連動する指数は株式だけでなく、債券、REIT、通貨、コモディティ商品などもあります。
ETFの特徴は、いくつかの金融商品(株など)が組み合わさっている株式や債券の「詰め合わせ商品」です。
例えば日経平均に連動するETFを購入すると、それだけで日経平均株価を構成する全ての銘柄の詰め合わせに投資したのと同じことになります。
このようにETFに投資すると様々な投資対象に一括で投資できるため、自動的に分散投資を行うことができます。
分散投資は投資におけるリスクの軽減に有効な手段なので、そのメリットを受けられるETFは安定した金融商品であると言えます。

ETFはまとめ買いできる株みたいだね
投資信託についてはこちら
人気米国高配当ETF
VIG(バンガード・米国増配株式ETF)

基準価額 (ドル) | 162.42 (2021/09/01) | 純資産総額 (百万ドル) | 63,748.29 (2021/08/31) |
---|---|---|---|
直近分配金 (ドル) | 0.6750 | 分配金回数/年 | 4 |
直近分配金の 権利落日 (現地支払日) | 2021/06/21 (2021/06/24) | 分配利回り | 1.48 % |
設定日 | 2006/04/21 | 経費率 | 0.06 % |
VIG組入れ上位銘柄 | |||
名称 | 数量 | 値 | 上位ファンドの割合(計31.55%) |
MSFT:US マイクロソフト | 9.30 百万 | 2.65 十億 | 4.28 |
JNJ:US ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 13.41 百万 | 2.31 十億 | 3.73 |
JPM:US JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 14.69 百万 | 2.23 十億 | 3.6 |
WMT:US ウォルマート | 14.43 百万 | 2.06 十億 | 3.32 |
V:US ビザ | 8.28 百万 | 2.04 十億 | 3.29 |
UNH:US ユナイテッドヘルス・グループ | 4.84 百万 | 1.99 十億 | 3.22 |
HD:US ホーム・デポ | 5.49 百万 | 1.80 十億 | 2.91 |
PG:US プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 12.56 百万 | 1.79 十億 | 2.88 |
CMCSA:US コムキャスト | 23.32 百万 | 1.37 十億 | 2.21 |
ORCL:US オラクル | 15.02 百万 | 1.31 十億 | 2.11 |
VIG(バンガード・米国増配株式ETF) (Vanguard Dividend Appreciation ETF)は、米国籍のETF (上場投資信託)。
ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数に連動する投資成果を目的とし、米国の中型・大型株を保有運用しています。
過去10年間連続増配の米国の普通株へ投資するETFなので、これ一本に投資するだけで米国の連続増配株へまとめて投資でき、年4回分配金を貰えます。
驚くべきはその経費率で、年0.06%の格安の管理維持手数料で運用することが可能となっています。
含まれる銘柄の特徴は資本財(設備機械)、一般消費財(小売や製造等サービス業全般)、ヘルスケア、金融、情報技術セクターの割合が多くなっています。
資本財や一般消費財セクターは特に景気敏感銘柄が多いので経済回復の恩恵を受けやすいセクターと言えます。
ただ現在の分配金利回り(個別株でいう配当利回り)は 1.48 % と高くありません。
にもかかわらず紹介する理由は、「連続増配銘柄ETFであることを活かし将来的なETF価格上昇と分配金増加に期待する」という魅力があるからです。
米国では日本株よりも増配銘柄が多く、さらにその企業の中でも連続増配銘柄に集中して投資するので、数年後には購入価格からみた分配金利回りが上昇して年4回の高利回り分配金を届けてくれる資産へと成長期待できる資産と言えます。
高配当の個別株1銘柄に投資した場合はその企業が減配した場合のダメージが非常に大きくなりますが、高配当ETFの場合は複数の銘柄に分散投資しているので、企業の減配等のリスクが軽減できるのも魅力です。

今は高配当じゃないけど将来は高配当になる予感!?
HDV(iシェアーズ・コア高配当株ETF)

基準価額 (ドル) | 97.22 (2021/09/01) | 純資産総額 (百万ドル) | 7,314.43 (2021/08/31) |
---|---|---|---|
直近分配金 (ドル) | 0.8103 | 分配金回数/年 | 4 |
直近分配金の 権利落日 (現地支払日) | 2021/06/10 (2021/06/16) | 分配利回り | 3.57 % |
設定日 | 2011/03/29 | 経費率 | 0.08 % |
HDV組入れ上位銘柄 | |||
名称 | 数量 | 値 | 上位ファンドの割合(計54.87%) |
XOM:US エクソンモービル | 10.78 百万 | 593.82 百万 | 8.06 |
JNJ:US ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 3.09 百万 | 539.80 百万 | 7.33 |
VZ:US ベライゾン・コミュニケーションズ | 8.35 百万 | 461.50 百万 | 6.27 |
CVX:US シェブロン | 4.40 百万 | 430.19 百万 | 5.84 |
PG:US プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 2.91 百万 | 419.48 百万 | 5.7 |
PM:US フィリップ・モリス・インターナショナル | 3.54 百万 | 374.19 百万 | 5.08 |
CSCO:US シスコシステムズ | 5.30 百万 | 315.68 百万 | 4.29 |
MRK:US メルク | 4.07 百万 | 314.16 百万 | 4.27 |
KO:US コカ・コーラ | 5.38 百万 | 305.66 百万 | 4.15 |
AVGO:US ブロードコム | 580.92 千 | 285.75 百万 | 3.88 |
HDV(iシェアーズ・コア高配当株ETF) (iShares Core High Dividend ETF)は、モーニングスター配当フォーカス指数(同指数)の価格と利回りパフォーマンスに連動した投資成果を目指すETFです。
財務健全性が高く、同時に持続的に平均以上の配当を支払うことのできる、質の高い米国企業75銘柄で構成されており、投資家に配当を支払うことのできる資金余力(配当力)によって組み入れ比率が変動します。
管理維持手数料は0.08%とこちらも超低コストでの運用が可能で、組み入れ銘柄は生活必需品、エネルギー、ヘルスケア、情報技術、公益事業が多い構成です。
特に生活必需品やヘルスケア(医療)、公益事業(電気ガス水道等の生活インフラ)セクター等景気変動に強いディフェンシブ銘柄が多いことが特徴です。
財務安定銘柄+ディフェンシブ銘柄を多く含む為、高配当ETFの中でも非常に安定感があり、直近の分配金利回りも 3.57 % となかなかの利回りとなっています。

分散して安定してるのに高配当てすごくいい!
ただ成長セクター少ないから価格の伸びは悪いかも・・・
SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High)

基準価額 (ドル) | 40.33 (2021/09/01) | 純資産総額 (百万ドル) | 4,814.50 (2021/08/31) |
---|---|---|---|
直近分配金 (ドル) | 0.3989 | 分配金回数/年 | 4 |
直近分配金の 権利落日 (現地支払日) | 2021/06/18 (2021/06/23) | 分配利回り | 4.72 % |
設定日 | 2015/10/22 | 経費率 | 0.07 % |
SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High) SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)は、S&P500高配当指数のトータルリターンのパフォーマンスに概ね連動する投資成果を上げることを目標とするETFです。
配当利回りに基づき、「S&P500指数の採用銘柄のうち配当支払い上位80銘柄」をほぼ均等に組み入れています。
手数料も0.07%とまたまた低コストで運用でき、 分配利回り4.72 % と高利回りを誇ります。
組み入れ比率は金融、不動産、公益事業、エネルギーが多くなっており、特に高配当銘柄が多い印象です。
ただ懸念点としては、コロナショック時40ドル付近から20ドル割れまで一気に暴落した過去があり、下落相場に非常に弱いリスキーなETFでもあります。(上下の価格の振れ幅が大きいので上昇時はメリットでもある)
SPYD組入れ上位銘柄 | |||
名称 | 数量 | 値 | 上位ファンドの割合(13.54%) |
BKR:US ベーカー・ヒューズ | 2.91 百万 | 67.41 百万 | 1.4 |
IRM:US アイアンマウンテン | 1.35 百万 | 66.80 百万 | 1.38 |
PFE:US ファイザー | 1.41 百万 | 66.11 百万 | 1.37 |
AMCR:US Amcor PLC | 5.21 百万 | 66.01 百万 | 1.37 |
HBAN:US ハンチントン・バンクシェアーズ | 4.26 百万 | 64.91 百万 | 1.35 |
WBA:US ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | 1.26 百万 | 64.75 百万 | 1.34 |
HPE:US ヒューレット・パッカード・エンタープライズ | 4.17 百万 | 64.49 百万 | 1.34 |
ETR:US エンタジー | 571.72 千 | 64.35 百万 | 1.33 |
BEN:US フランクリン・リソーシズ | 2.01 百万 | 64.24 百万 | 1.33 |
SPG:US サイモン・プロパティー・グループ | 473.13 千 | 64.23 百万 | 1.33 |

リスクとは上下の振れ幅の大きさのことなので、
下がった時に仕込めれば大きなリターンを狙えそう!
ゴリラはコロナショック時に少し仕込みました。
注意点

税金二重課税
注意点として、外国証券投資による利子や配当金は、まず外国で課税され、さらに日本国内でも課税されることから、二重に課税されることになります。
二重課税を排除するため、外国で課された税額を日本の所得税や住民税から控除する規定が設けられており、この規定を「外国税額控除」といいます。
外国税額控除の適用は、確定申告をして総合課税または申告分離課税を選択した場合に限られます。
ただし、NISA口座については確定申告をすることができず、外国税額控除の適用を受けることができません。
米国高配当株またはETFはNISA口座以外で買うのが良いでしょう。
手数料
米国ETFを売買する際には、「ETF約定代金+取引手数料」がかかります。
例として、楽天証券での米国株・ETFの1取引当たりの手数料=約定代金の0.495%(税込)となっています。
いくら各ETFの管理維持手数料が格安でも、売買時はその都度別途手数料が発生するので注意が必要です!
※なお証券会社が指定する一部銘柄は買い付け手数料無料のものもあります。
為替
米国株やETFを買う際には、証券口座の日本円を一度米ドルに替えてから購入するという手順になります。
証券会社のページ見ると
「あれ、普通に日本円だけで買えるよ?」
と思われるかもしれませんが購入時に日本円を選ぶと、実は自動で米ドルに両替えしてから購入しているのです。
そしてこの際に為替手数料が取られています。
その時の為替水準で購入価格も変動するので注意が必要です!

管理手数料+売買手数料+為替手数+配当税等かかるから、
投資には必要経費がいろいろかかるよ!
まとめ
- VIGは長期成長を狙えるETFで現在は分配利回り1.48%と低い
- HDVはディフェンシブ銘柄が多く景気に左右されづらく現在は分配利回り3.57%
- SPYDは株式市場の下落に弱いがその分利回り高くなり現在は分配利回り4.72%
今回は米国高配当ETFについて紹介してみました。
当ブログではいつもは日本株高配当株紹介が多いのですが、資産形成においては$資産の方が必要と思っています。
日本は賃金の伸び率が低く高齢化が進む構造ですので、資産の比重としては若年人口が日本より多く国際競争力の高い米国企業に投資した方が、将来の成長性が大きく資産増加が見込めます。
そして米国には魅力的なETFが揃っており、個別銘柄に手を出さなくても有力銘柄に簡単に低コストで分散投資ができてしまうのです。
英語が苦手なゴリラは情報が得づらい米国株投資はETFにお任せし、より生活に身近で投資情報のヒントが得られやすい日本株を趣味として分析し投資しています。
日本で暮らしている限り必要な資産は「円>$」なので、日々の生活に必要な日本円をより安定的に配当で獲得できるよう日本株高配当投資の情報を集めて投資しております。
株主優待など日本株にしかない特典もあるのでブログ書きつつゆっくり焦らず投資ライフを楽しんでいきます!
このまとめが少しでもお役に立てば幸いです。
それではまた次回!
byかいゆー
前回の記事はこちら
日本高配当株はこちら
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