保険は儲かる?減配で東京海上HDは買いなのか?

保険 投資

保険は儲かる?減配で高配当の東京海上HDは買いなのか?

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ニュース

2021年5月20日に決算を発表の東京海上ホールディングス <8766> が減配を発表しました。

今期の年間配当は前期比20円減215円に減配する方針となっています。

21年3月期の連結経常利益は前の期比26.7%減の2667億円、22年3月期は前期比65.0%増の4400億円で3期ぶりに過去最高益を更新する見通しです。

ゴリラ
ゴリラ

減配って聞くと体が震える・・・ウホォ

特徴

東京海上HD (8766) こと東京海上ホールディングスは、損害保険会社生命保険会社証券専門会社、保険業を営む外国の会社、その他の保険業法の規定により子会社とした会社の経営管理をする保険持株会社

MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725) SOMPOホールディングスト(8630)と並ぶ「三メガ損保」の1社。

2002年7月より旧名「ミレア日本厚生少額短期保険株式会社」から「東京海上ホールディングス」に社名変更。

事業

東京海上ホールディングスの事業は国内損害保険事業国内生命保険事業海外保険事業金融・その他事業の4つに分けられます、各グループ会社が運営します。

国内損害保険事業

国内生命保険事業

海外保険事業

北米

欧州

アジア

南米

金融・その他事業

事業別利益

  • 国内損害保険事業→事業別利益1,450億円
  • 国内生命保険事業→事業別利益480億円
  • 海外保険事業→事業別利益1,670億円
  • 金融・その他事業→事業別利益40億円

国内事業と海外事業でポートフォリオが約半分で収益分散していることがわかります。

世界最大の保険市場である米国では保険企業分野でトップ10のシェアで、特にスペシャルティ保険(一般的な自動車保険や火災保険ではなく、賠償責任保険や医療保険など、企業向けに提供する特殊な保険)の分野ではトップクラス。

保険ビジネスの優位性の確立には海外M&Aが大きく貢献しており、現地企業のカルチャーフィット高い収益性強固なビジネスモデル、というM&Aの3原則に基づき海外M&Aを推進。

海外収益基盤を獲得して拡大中ですので、保険業界のグローバル企業といえますね。

ゴリラ
ゴリラ

保険ビジネスはウォーレン・バフェットも大好きだよね!

業績

【業績】経常収益正味保険経常利益利益1株益(円)1株配(円)
連18.35,399,1153,564,747344,939284,183382.8160
連19.35,476,7203,587,400416,330274,579383.0250特
連20.35,465,4323,598,396363,945259,763369.7225特
連21.35,461,1953,606,548266,735161,801232.1235特
連22.3予5,665,0003,760,000440,000315,000454.4215

コロナ禍の影響を大きく受けた20年度は利益大幅減。

21年3月期の連結経常利益は前の期比26.7%減の2667億円で一株利益232円となりました。

今期業績22年3月期は前期比65.0%増の4400億円で3期ぶりに過去最高益を更新する見通しですので業績自体の回復は期待できます。

20円減配を発表していますので、増配余力が戻るのはもう少し先になるかと思われます。

でも実はこれ・・・

ゴリラ
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配当金の横の(特)ってなあに?

株価

  • 2021年6月30日終値 5,108
  • PER:11.24倍
  • PBR:0.96倍
  • 年初来高値:5,746円
  • 年初来安値:4,907円

配当

東京海上ホールディングス株主還元方針

当社の株主還元の基本は配当で、利益成長に応じて配当総額を持続的に高めていく方針です。そして、この方針の下、2020年度も9期連続となる増配を見込んでいます。また、配当性向についても足元は40%ですが、将来のグループ像に向けて、グローバルピア並みの50%へと段階的に引き上げていきます。その上で、資本水準調整としての自己株式取得などについても、ESRや市場環境、M&Aや追加的なリスクテイクの機会などを総合的に勘案し、機動的に実施していきます。ESRは資本の充分性を測るもので、保険会社ではスタンダードな指標ですが、その中でも当社はより厳格な基準を用いることで規律ある資本管理を行っています。なお、足元のESR水準は、ターゲットレンジ(150~ 210%)の範囲内にあり、今後も更なる事業投資や追加的なリスクテイク、株主還元を柔軟に検討していきます。

東京海上HDHPより引用

このように株主還元に積極的な姿勢を見せる東京海上HDですが、今期は減配となりました。

しかし過去5年の配当金推移を見ると見え方が変わってきます。

そもそも東京海上HDは連続増配+資本金調整の特別配当が加わりもともとの高配当+αになっていました。

2019年3月は普通配当180円が250円、20年3月は190円が225円、21年3月は200円が235円となっています。

ここで今期減配の表記をよく見てみると、「今期の年間配当は前期比20円減215円に減配する方針」となっており、普通配当で見ると200円が215円と実は連続増配が続いているのです。

そして自己株式取得(自社株買い)も連続で行っており、高い株主還元意識が感じられます。

1株配当額(円)自己株式取得額(億円)
2016/31100
2017/3140500
2018/31601500
2019/3180(特250)1250
2020/3190(特225)500
2021/3200(特235)500
2022/3215(?)300
  • 一株配当:235(来期は20円減配で215円予想)
  • 税引き前配当利回り:4.60(2021年6月30日現在)
  • 一株当たり利益(EPS):232.1
  • 配当性向:101.24%
  • 配当落ち日:3月30日 9月29日
ゴリラ
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実は増配してるすごいやーつ!

優待

2021年6月30日現在株主優待はありません。

まとめ

  • 保険という収益安定したビジネス
  • 今期配当は前期235円から20円減配
  • 過去最高益予想
  • 分散された収益源でリスク分散
  • 海外M&Aで事業拡大中
  • 20年度は利益減少で配当性向100%超え
  • 過去の配当金には調整金が含まれており、普通配当は実はまだまだ連続増配中
  • 自己株式取得も積極的かつ継続的に行っている

三メガ損保の中でも株主還元率が高く、現在ゴリラの欲しい銘柄でもあります。

1単元あたりの価格が大きくポートフォリオに組み込みずらいのが難点ですが、収益構造と海外展開で成長にも期待できる銘柄なので購入タイミングを狙っています。

また保険銘柄の宿命として災害多発年には利益減少したりもするので、その点は注意が必要ですね。

ひとつの銘柄に集中投資するのではなく、長期的に配当を出してくれる銘柄を集めて自分年金ポートフォリオを作りましょう!

それではまた次回!

byかいゆー

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2021年5月20日に決算を発表の東京海上ホールディングス <8766> が減配を発表しました。

今期の年間配当は前期比20円減215円に減配する方針となっています。

21年3月期の連結経常利益は前の期比26.7%減の2667億円、22年3月期は前期比65.0%増の4400億円で3期ぶりに過去最高益を更新する見通しです。

ゴリラ
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減配って聞くと体が震える・・・ウホォ

特徴

東京海上HD (8766) こと東京海上ホールディングスは、損害保険会社生命保険会社証券専門会社、保険業を営む外国の会社、その他の保険業法の規定により子会社とした会社の経営管理をする保険持株会社

MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725) SOMPOホールディングスト(8630)と並ぶ「三メガ損保」の1社。

2002年7月より旧名「ミレア日本厚生少額短期保険株式会社」から「東京海上ホールディングス」に社名変更。

事業

東京海上ホールディングスの事業は国内損害保険事業国内生命保険事業海外保険事業金融・その他事業の4つに分けられます、各グループ会社が運営します。

国内損害保険事業

国内生命保険事業

海外保険事業

北米

欧州

アジア

南米

金融・その他事業

事業別利益

  • 国内損害保険事業→事業別利益1,450億円
  • 国内生命保険事業→事業別利益480億円
  • 海外保険事業→事業別利益1,670億円
  • 金融・その他事業→事業別利益40億円

国内事業と海外事業でポートフォリオが約半分で収益分散していることがわかります。

世界最大の保険市場である米国では保険企業分野でトップ10のシェアで、特にスペシャルティ保険(一般的な自動車保険や火災保険ではなく、賠償責任保険や医療保険など、企業向けに提供する特殊な保険)の分野ではトップクラス。

保険ビジネスの優位性の確立には海外M&Aが大きく貢献しており、現地企業のカルチャーフィット高い収益性強固なビジネスモデル、というM&Aの3原則に基づき海外M&Aを推進。

海外収益基盤を獲得して拡大中ですので、保険業界のグローバル企業といえますね。

ゴリラ
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保険ビジネスはウォーレン・バフェットも大好きだよね!

業績

【業績】経常収益正味保険経常利益利益1株益(円)1株配(円)
連18.35,399,1153,564,747344,939284,183382.8160
連19.35,476,7203,587,400416,330274,579383.0250特
連20.35,465,4323,598,396363,945259,763369.7225特
連21.35,461,1953,606,548266,735161,801232.1235特
連22.3予5,665,0003,760,000440,000315,000454.4215

コロナ禍の影響を大きく受けた20年度は利益大幅減。

21年3月期の連結経常利益は前の期比26.7%減の2667億円で一株利益232円となりました。

今期業績22年3月期は前期比65.0%増の4400億円で3期ぶりに過去最高益を更新する見通しですので業績自体の回復は期待できます。

20円減配を発表していますので、増配余力が戻るのはもう少し先になるかと思われます。

でも実はこれ・・・

ゴリラ
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配当金の横の(特)ってなあに?

株価

  • 2021年6月30日終値 5,108
  • PER:11.24倍
  • PBR:0.96倍
  • 年初来高値:5,746円
  • 年初来安値:4,907円

配当

東京海上ホールディングス株主還元方針

当社の株主還元の基本は配当で、利益成長に応じて配当総額を持続的に高めていく方針です。そして、この方針の下、2020年度も9期連続となる増配を見込んでいます。また、配当性向についても足元は40%ですが、将来のグループ像に向けて、グローバルピア並みの50%へと段階的に引き上げていきます。その上で、資本水準調整としての自己株式取得などについても、ESRや市場環境、M&Aや追加的なリスクテイクの機会などを総合的に勘案し、機動的に実施していきます。ESRは資本の充分性を測るもので、保険会社ではスタンダードな指標ですが、その中でも当社はより厳格な基準を用いることで規律ある資本管理を行っています。なお、足元のESR水準は、ターゲットレンジ(150~ 210%)の範囲内にあり、今後も更なる事業投資や追加的なリスクテイク、株主還元を柔軟に検討していきます。

東京海上HDHPより引用

このように株主還元に積極的な姿勢を見せる東京海上HDですが、今期は減配となりました。

しかし過去5年の配当金推移を見ると見え方が変わってきます。

そもそも東京海上HDは連続増配+資本金調整の特別配当が加わりもともとの高配当+αになっていました。

2019年3月は普通配当180円が250円、20年3月は190円が225円、21年3月は200円が235円となっています。

ここで今期減配の表記をよく見てみると、「今期の年間配当は前期比20円減215円に減配する方針」となっており、普通配当で見ると200円が215円と実は連続増配が続いているのです。

そして自己株式取得(自社株買い)も連続で行っており、高い株主還元意識が感じられます。

1株配当額(円)自己株式取得額(億円)
2016/31100
2017/3140500
2018/31601500
2019/3180(特250)1250
2020/3190(特225)500
2021/3200(特235)500
2022/3215(?)300
  • 一株配当:235(来期は20円減配で215円予想)
  • 税引き前配当利回り:4.60(2021年6月30日現在)
  • 一株当たり利益(EPS):232.1
  • 配当性向:101.24%
  • 配当落ち日:3月30日 9月29日
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実は増配してるすごいやーつ!

優待

2021年6月30日現在株主優待はありません。

まとめ

  • 保険という収益安定したビジネス
  • 今期配当は前期235円から20円減配
  • 過去最高益予想
  • 分散された収益源でリスク分散
  • 海外M&Aで事業拡大中
  • 20年度は利益減少で配当性向100%超え
  • 過去の配当金には調整金が含まれており、普通配当は実はまだまだ連続増配中
  • 自己株式取得も積極的かつ継続的に行っている

三メガ損保の中でも株主還元率が高く、現在ゴリラの欲しい銘柄でもあります。

1単元あたりの価格が大きくポートフォリオに組み込みずらいのが難点ですが、収益構造と海外展開で成長にも期待できる銘柄なので購入タイミングを狙っています。

また保険銘柄の宿命として災害多発年には利益減少したりもするので、その点は注意が必要ですね。

ひとつの銘柄に集中投資するのではなく、長期的に配当を出してくれる銘柄を集めて自分年金ポートフォリオを作りましょう!

それではまた次回!

byかいゆー

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