バフェットも注目!?日本の総合商社の魅力とは?

ビル 投資

バフェットも注目!?日本の総合商社の魅力とは?

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投資の神様も注目の総合商社

2020年8月30日、世界的な投資家として知られるウォーレン・バフェット氏が、日本の大手総合商社5社の株式をそれぞれの時価総額の5%程度取得したと発表し、日本の株式市場に衝撃が走りました。

バフェットはいままで日本の個別株に投資しておらず、このビッグニュースにコロナショックで低迷していた5大総合商社株は、この発表を機に息を吹き返し始めました。

バフェット
バフェット

「バークシャー・ハサウェイが、日本や投資先として選んだ日本の商社の未来を共有できることをうれしく思う」

「5大商社が世界中で多くの合弁事業を手掛けており、こういった取り組みをさらに増やす可能性がある。将来、相互利益の機会が生まれることを期待している」

バフェットは上記の様に発言しており、コロナショック前後1年程度をかけて市場で複数回商社株を買い、概算で6000億円程度の投資資金を投じています。

ゴリラ
ゴリラ

日本のバフェット銘柄にゴリラ大興奮!

ウォーレン・バフェットについてはこちら

総合商社はどんな会社?

そもそも総合商社はどのようなビジネスを行っているのでしょうか。

投資の神様バフェットが購入するほどですから、魅力的で強力なビジネスを持つはずです。

総合商社とは、「輸出入貿易ならびに国内における物資の販売を業務の中心にした、幅広い商品・サービスを取り扱う商業を営む業態の会社」とされています。

「総合商社」は三菱商事のキャッチフレーズにある「ラーメンから航空機まで」といわれるように取扱商品・サービスが極めて多い、日本独自の業態です。

日本の総合商社株の特徴は主に、

  1. 割安株で高配当利回り
  2. 非ESG的資源関連株
  3. コングロマリットディスカウント

という3つの不人気要素に分けられます。

割安で高配当利回り

長期投資する要素の一つに配当収入があげられますが、大手総合商社は総じて高配当であるという特徴があります。

これは後述するように不人気ゆえに高配当株になるといえます。

配当利回りとは

年間配当金額÷株価×100=年間配当利回り%

で計算できますが、たとえ配当金額が上がらなくても人気がなく株価が下がると利回りが上昇します。

配当100円÷株価3000円×100=3.33%(小数点第三位以下切り捨て)

配当100円÷株価2000円×100=5%

不人気な株は株価が下がりますので、それによりさらに高配当になっていくというわけです。

しかしこの高配当こそが総合商社株の大きな魅力でもあります。

非ESG的資源関連株

総合商社は海外でエネルギーや鉱物などの資源の開発・売買・輸出入を行っており、世界の社会インフラを支えています。

これは裏を返せば資源価格によって企業業績が大きく左右され、安定的な企業経営が難しいことを意味します。

そして近年、環境に配慮した企業への投資である「ESG投資」が流行り、それに逆行する自然環境へ悪影響が懸念される石油、石炭、火力発電などを事業に持つ商社株は外国人投資家から嫌気され売られていました。

さらに資源価格は年によって波があり、各国の経済・政治・貿易状況に左右されるので、特に今回のコロナのような災害で人々の移動制限により飛行機、船、自動車などの燃料が余り原油価格が暴落する場合、大きな損害が出てダメージを受けます。

逆に経済復活の兆しが出て、移動制限解除、工場再稼働が始まった現在は資源価格上昇の恩恵を受けるというわけです。バフェットがコロナショックで購入した理由は、経済回復後の未来を予測し先回りした可能性が高いです。

近年では資源に大きく収益依存する経営からシフトし、非資源事業への割合を増やし、経営の多角化に各社力を入れています。

コングロマリットディスカウント

コングロマリット・ディスカウントは、多くの事業を抱えるコングロマリット(複合企業)の価値が、各事業毎の価値の合計よりもディスカウントされている(安く見られている)状態をいいます。

通常、企業は複数の事業に分散投資するよりも、主力の事業に資本を集中投資をする方が効率的に事業を運営拡大できるとされています。

一方総合商社はその名が示す通り、複数の事業を同時に手掛けるので企業内の資金を常に分散して使用している状態です。この点が経営効率を求める海外投資家に悪い印象を与えている要因でした。

しかしバフェットが君臨する世界最大の投資会社バークシャーハサウェイも、複数の企業に分散投資する企業であるため、事業分散しても1つ1つを巨大な資金と規模で運営できるなら投資先として問題ない、とバフェット自身は感じているのではないでしょうか。

バフェットも購入した5大商社株

伊藤忠

伊藤忠商事株式会社
伊藤忠商事は繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において幅広いビジネスをグローバルに展開する大手総合商社です。
  • 非財閥系の総合商社大手
  • 繊維や食料など非資源分野の割合が高い
  • 傘下にファミリーマートなどの有力企業を持つ
  • 非資源事業が多くコロナショック下でも力強く株価上昇したため、三菱商事に時価総額逆転し総合商社首位となる。
  • 時価総額:5,586,737百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:451,429百万円
  • EPS:335.6円
  • 一株配当:85円

三菱商事

Mitsubishi Corporation
Mitsubishi Corporation is a global integrated business enterprise that develops and operates businesses across virtually every industry including industrial fin...
  • 総合商社大手であり三菱グループ中核
  • 原料炭等の資源筆頭に機械、食品、化学品等の事業基盤厚い商社界の元王者
  • コロナショックでの株価下落で時価総額を伊藤忠に逆転され二位
  • 傘下にローソンなどを持つ
  • 時価総額:4,761,742百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:366,299百万円
  • EPS:348.5円
  • 一株配当:132円

三井物産

MITSUI & CO., LTD.
360°business innovation. MITSUI & CO., LTD.
  • 三井グループ中核の総合商社
  • 鉄鉱石、原油の生産権益量は商社断トツ
  • インフラ等にも強み
  • 時価総額:4,080,700百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:216,827百万円
  • EPS:226.1円
  • 一株配当:80円

住友商事

住友商事
住友商事はさまざまな事業分野においてグローバルネットワークを活用した事業を展開している大手総合商社です。
  • 住友系の総合商社
  • 油井管など鋼管は強大
  • 不動産やTVなどメディアも強い
  • 資源は非鉄が軸
  • 時価総額2,023,278百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:150,890百万円
  • EPS:137.2円
  • 一株配当:80円(記年配当含む)

丸紅

丸紅株式会社
丸紅は、ライフスタイル、情報・物流、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代分野においてグローバルに事業を展開しています。
  • 非財閥系芙蓉グループの総合商社大手
  • 5大商社の中ではもっとも小さい
  • 穀物、発電で商社首位
  • プラントや輸送機、農業化学品に強み
  • コロナショックでのダメージ大きく利益マイナス、減配。
  • 時価総額1,612,288百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:-132,184百万円
  • EPS円:-116.0円
  • 一株配当:35円

まとめ

日本の総合商社株の特徴&不人気の理由は、

  1. 割安株で高配当利回り→非効率分散経営、資源リスク、ESG投資の逆風などで嫌気
  2. 非ESG的資源関連株→石油石炭事業等、環境配慮のESG投資と真逆の事業を抱える
  3. コングロマリットディスカウント→経営資源の分散により経営の効率化に疑問

であり、コロナショックでさらに割安感が高まったとみたバフェットが買いに入った可能性大。

景気回復局面で買うことができれば、低価格で購入し高配当ゲット&経済回復による価格上昇が狙えるというのが日本の商社株の最大の魅力です!

特に割安放置気味だった三菱商事や株価急上昇の伊藤忠の勢いは見逃せません。

現在は株高で各社とも底値から大きく上昇していますが、バフェット率いるバークシャーは長期投資戦略が基本方針なので、これからまだまだ日本の総合商社が伸びると予想している可能性が高いです。

ゴリラも三菱商事保有中ですので、ここからの世界経済回復に備えさらに商社買い増しを狙っています。

※特定の銘柄推奨はしておりませんのでご注意ください。 投資はあくまで自己責任でお願いします。

byかいゆー

ウォーレン・バフェットについてはこちら

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ビル 投資

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投資の神様も注目の総合商社

2020年8月30日、世界的な投資家として知られるウォーレン・バフェット氏が、日本の大手総合商社5社の株式をそれぞれの時価総額の5%程度取得したと発表し、日本の株式市場に衝撃が走りました。

バフェットはいままで日本の個別株に投資しておらず、このビッグニュースにコロナショックで低迷していた5大総合商社株は、この発表を機に息を吹き返し始めました。

バフェット
バフェット

「バークシャー・ハサウェイが、日本や投資先として選んだ日本の商社の未来を共有できることをうれしく思う」

「5大商社が世界中で多くの合弁事業を手掛けており、こういった取り組みをさらに増やす可能性がある。将来、相互利益の機会が生まれることを期待している」

バフェットは上記の様に発言しており、コロナショック前後1年程度をかけて市場で複数回商社株を買い、概算で6000億円程度の投資資金を投じています。

ゴリラ
ゴリラ

日本のバフェット銘柄にゴリラ大興奮!

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総合商社はどんな会社?

そもそも総合商社はどのようなビジネスを行っているのでしょうか。

投資の神様バフェットが購入するほどですから、魅力的で強力なビジネスを持つはずです。

総合商社とは、「輸出入貿易ならびに国内における物資の販売を業務の中心にした、幅広い商品・サービスを取り扱う商業を営む業態の会社」とされています。

「総合商社」は三菱商事のキャッチフレーズにある「ラーメンから航空機まで」といわれるように取扱商品・サービスが極めて多い、日本独自の業態です。

日本の総合商社株の特徴は主に、

  1. 割安株で高配当利回り
  2. 非ESG的資源関連株
  3. コングロマリットディスカウント

という3つの不人気要素に分けられます。

割安で高配当利回り

長期投資する要素の一つに配当収入があげられますが、大手総合商社は総じて高配当であるという特徴があります。

これは後述するように不人気ゆえに高配当株になるといえます。

配当利回りとは

年間配当金額÷株価×100=年間配当利回り%

で計算できますが、たとえ配当金額が上がらなくても人気がなく株価が下がると利回りが上昇します。

配当100円÷株価3000円×100=3.33%(小数点第三位以下切り捨て)

配当100円÷株価2000円×100=5%

不人気な株は株価が下がりますので、それによりさらに高配当になっていくというわけです。

しかしこの高配当こそが総合商社株の大きな魅力でもあります。

非ESG的資源関連株

総合商社は海外でエネルギーや鉱物などの資源の開発・売買・輸出入を行っており、世界の社会インフラを支えています。

これは裏を返せば資源価格によって企業業績が大きく左右され、安定的な企業経営が難しいことを意味します。

そして近年、環境に配慮した企業への投資である「ESG投資」が流行り、それに逆行する自然環境へ悪影響が懸念される石油、石炭、火力発電などを事業に持つ商社株は外国人投資家から嫌気され売られていました。

さらに資源価格は年によって波があり、各国の経済・政治・貿易状況に左右されるので、特に今回のコロナのような災害で人々の移動制限により飛行機、船、自動車などの燃料が余り原油価格が暴落する場合、大きな損害が出てダメージを受けます。

逆に経済復活の兆しが出て、移動制限解除、工場再稼働が始まった現在は資源価格上昇の恩恵を受けるというわけです。バフェットがコロナショックで購入した理由は、経済回復後の未来を予測し先回りした可能性が高いです。

近年では資源に大きく収益依存する経営からシフトし、非資源事業への割合を増やし、経営の多角化に各社力を入れています。

コングロマリットディスカウント

コングロマリット・ディスカウントは、多くの事業を抱えるコングロマリット(複合企業)の価値が、各事業毎の価値の合計よりもディスカウントされている(安く見られている)状態をいいます。

通常、企業は複数の事業に分散投資するよりも、主力の事業に資本を集中投資をする方が効率的に事業を運営拡大できるとされています。

一方総合商社はその名が示す通り、複数の事業を同時に手掛けるので企業内の資金を常に分散して使用している状態です。この点が経営効率を求める海外投資家に悪い印象を与えている要因でした。

しかしバフェットが君臨する世界最大の投資会社バークシャーハサウェイも、複数の企業に分散投資する企業であるため、事業分散しても1つ1つを巨大な資金と規模で運営できるなら投資先として問題ない、とバフェット自身は感じているのではないでしょうか。

バフェットも購入した5大商社株

伊藤忠

伊藤忠商事株式会社
伊藤忠商事は繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において幅広いビジネスをグローバルに展開する大手総合商社です。
  • 非財閥系の総合商社大手
  • 繊維や食料など非資源分野の割合が高い
  • 傘下にファミリーマートなどの有力企業を持つ
  • 非資源事業が多くコロナショック下でも力強く株価上昇したため、三菱商事に時価総額逆転し総合商社首位となる。
  • 時価総額:5,586,737百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:451,429百万円
  • EPS:335.6円
  • 一株配当:85円

三菱商事

Mitsubishi Corporation
Mitsubishi Corporation is a global integrated business enterprise that develops and operates businesses across virtually every industry including industrial fin...
  • 総合商社大手であり三菱グループ中核
  • 原料炭等の資源筆頭に機械、食品、化学品等の事業基盤厚い商社界の元王者
  • コロナショックでの株価下落で時価総額を伊藤忠に逆転され二位
  • 傘下にローソンなどを持つ
  • 時価総額:4,761,742百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:366,299百万円
  • EPS:348.5円
  • 一株配当:132円

三井物産

MITSUI & CO., LTD.
360°business innovation. MITSUI & CO., LTD.
  • 三井グループ中核の総合商社
  • 鉄鉱石、原油の生産権益量は商社断トツ
  • インフラ等にも強み
  • 時価総額:4,080,700百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:216,827百万円
  • EPS:226.1円
  • 一株配当:80円

住友商事

住友商事
住友商事はさまざまな事業分野においてグローバルネットワークを活用した事業を展開している大手総合商社です。
  • 住友系の総合商社
  • 油井管など鋼管は強大
  • 不動産やTVなどメディアも強い
  • 資源は非鉄が軸
  • 時価総額2,023,278百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:150,890百万円
  • EPS:137.2円
  • 一株配当:80円(記年配当含む)

丸紅

丸紅株式会社
丸紅は、ライフスタイル、情報・物流、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代分野においてグローバルに事業を展開しています。
  • 非財閥系芙蓉グループの総合商社大手
  • 5大商社の中ではもっとも小さい
  • 穀物、発電で商社首位
  • プラントや輸送機、農業化学品に強み
  • コロナショックでのダメージ大きく利益マイナス、減配。
  • 時価総額1,612,288百万円(2020年3月期)
  • 営業利益:-132,184百万円
  • EPS円:-116.0円
  • 一株配当:35円

まとめ

日本の総合商社株の特徴&不人気の理由は、

  1. 割安株で高配当利回り→非効率分散経営、資源リスク、ESG投資の逆風などで嫌気
  2. 非ESG的資源関連株→石油石炭事業等、環境配慮のESG投資と真逆の事業を抱える
  3. コングロマリットディスカウント→経営資源の分散により経営の効率化に疑問

であり、コロナショックでさらに割安感が高まったとみたバフェットが買いに入った可能性大。

景気回復局面で買うことができれば、低価格で購入し高配当ゲット&経済回復による価格上昇が狙えるというのが日本の商社株の最大の魅力です!

特に割安放置気味だった三菱商事や株価急上昇の伊藤忠の勢いは見逃せません。

現在は株高で各社とも底値から大きく上昇していますが、バフェット率いるバークシャーは長期投資戦略が基本方針なので、これからまだまだ日本の総合商社が伸びると予想している可能性が高いです。

ゴリラも三菱商事保有中ですので、ここからの世界経済回復に備えさらに商社買い増しを狙っています。

※特定の銘柄推奨はしておりませんのでご注意ください。 投資はあくまで自己責任でお願いします。

byかいゆー

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