JT減配で高配当投資家無事死亡?

たばこ 投資
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日本たばこが初の減配で衝撃走る!

本日JTより株主総会案内と優待案内が届きましたので、2月決算でのJT減配についてまとめておきます。

2021年2月9日の決算発表にて、JT(日本たばこ)の減配が発表され配当投資家界隈に衝撃が走りました。

JTは日本株屈指の連続増配で、2020年こそ配当据え置きでしたが、2019年までは16年毎年連続増配しており、高配当銘柄としても人気が高く、利回り7%を超える数少ない日本国内大型株でもありました。

ただ利回りが高いということは裏を返せば割安で放置されている状態という意味でもあり、株価は2016年をピークに右肩下がりで低迷し、2016年には4000円以上あった株価が減配発表で現在1900円と毎年の配当金でも補えないほどのスピードで下落。

たとえば2016年から配当を貰い続けても、5年間の1株配当合計(130+140+150+154+154=)728円なので、2628円以上で買った株は今のところ配当の含めてもマイナスとなっている計算になります。

JT(日本たばこ)について

JTの事業は日本がメインではなく?

ひとのときを、想う。JT

のCMでお馴染みのJT(日本たばこ)は日本国内外でたばこ販売を手掛ける会社で、他に食品部門と医薬品部門を持っています。

またJTの株は日本たばこ産業株式会社法により、全株式のうち3分の1以上の株式は日本国政府(財務省)が保有しなければならないと規定されていますので、日本政府が大株主となります。

売上収益内訳は、国内たばこ事業5556億円に対して、海外たばこ事1兆3062億円と、海外のたばこ事業がもっとも大きな収益源です。

食品事業1493億円、医薬品790億円とその他の事業規模は低割合。

たばこ事業は独占事業でライバル企業が新規参入しずらいかつ商品の原価率が低いため、過去大きな利益を上げてきました。

会社の利益が多いということは、利益率の低い会社よりも配当を多く出すことができたわけです。

しかし近年、人体や環境に悪影響を与えるたばこは、先進国でどんどん規制が強まりかけられる税金も上がり続けています。

さらにたばこ企業はESG投資(環境、社会、企業統治に配慮した投資)に反する、人体に有害とされるたばこを取り扱うので企業なので、株式市場での大手ファンドの売却が加速し、世界中の投資ファンドが資金を引き揚げている(売られ続ける)状態です。

他にも外国たばこ会社をM&A(買収)したのれんの減損リスク、各国で健康被害による訴訟リスクも抱えており、特有の問題も多く抱えます。

JTの歴史を簡単に確認

1985年 日本専売公社のたばこ事業を引き継ぎ設立

1999年 JTインターナショナルを設立し世界市場に進出

2004年 連続増配開始

2020年 16年連続増配記録が止まり配当据え置き

2021年 減配発表し以降の配当性向75%へ設定

配当性向の違和感の正体は?

「当期純利益に占める年間の配当金の割合を示したもの」

今期の利益のうちどれだけ配当に割り当てているかを表します。

(1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益)×100=配当性向(%)

わかりやすい様小数点以下切り捨てで計算しています

2017年 一株配当140円÷一株当たり利益219円=63%

2018年 一株配当150円÷一株当たり利益215円=69%

2019年 一株配当154円÷一株当たり利益195円=79%

2020年 一株配当154円÷一株当たり利益174円=88%

2021年 一株配当130円÷一株当たり利益135円=96%(会社予想)

2021年2月決算以降は「配当性向75パーセントを目指す」となっております。

ここで一つおかしなことに気が付いたでしょうか?

減配発表によりJTの配当は154円から130円にダウン。

これにより配当性向は安全域まで下がる・・・と思いきや、予想利益がさらに減っているため配当性向もさらにアップ。

会社の方針は配当性向75%を目指す・・・

お分かりいただけましたでしょうか?

つまりJTはあと数回変身(減配)を残しているということです!!(弱くなる・・・)

もちろんコロナの影響を鑑みて利益をあらかじめ低く見積もっている可能性もありますので、即再びの減配はないかもしれませんし、為替や市場の回復で利益が持ち直すこともあるかもしれません。

ただ一度減配していますので、会社側の次の減配発表のハードルは下がっているように感じますので続落は要警戒です。

ゴリラはJTの連続増配と株価復活に期待して投資し、減配した場合は損切と決めて投資していましたので優待目的の200株のみ残して損切しました。

自身の投資プランから外れた結果になった場合は、一度損切した方がリスクが確定されて資金を残したまま撤退できるので、マイルールを守って行いました。

株主優待はどうなる?

減配後も株主優待は継続。

ゴリラは正直、先に優待廃止がくるものと思っていました。

ただ優待は自社製品を使えるので配当金を配るよりは負担少ないのかなとも思ったり。

1年間のJT株式保有で保有株式数に応じて100株200株でレトルトご飯やカップ麺。

1000株2000株で、ジャム、冷凍うどんなど加工食品がもらえます。

ただし1年間株式を保有する必要があるので優待権利前だけ株主になってももらえませんので注意が必要です。

まとめ

Jt減配で損切すべきか?

  • 減配したが配当性向はまだまだ高いので再減配の可能性が高い
  • 減配はしたが130円で配当利回り6%越えはまだまだ高く魅力はある
  • 株主優待はいまのところ継続中
  • たばこ市場自体は先進国では規制&縮小傾向
  • 新興国では拡大余地あり
  • 商品としての収益性は高いが税金で価格が上昇していくので購買意欲は低下

今から新しく買いに走る銘柄ではないと思いますので、新規の方は高配当銘柄の株価が下がっていくケースの参考に、損切した方と保有中の方はゴリラと一緒に泣きましょう!

それではまた次回!

byかいゆー

前回記事はこちら

JT減配で高配当投資家無事死亡?

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日本たばこが初の減配で衝撃走る!

本日JTより株主総会案内と優待案内が届きましたので、2月決算でのJT減配についてまとめておきます。

2021年2月9日の決算発表にて、JT(日本たばこ)の減配が発表され配当投資家界隈に衝撃が走りました。

JTは日本株屈指の連続増配で、2020年こそ配当据え置きでしたが、2019年までは16年毎年連続増配しており、高配当銘柄としても人気が高く、利回り7%を超える数少ない日本国内大型株でもありました。

ただ利回りが高いということは裏を返せば割安で放置されている状態という意味でもあり、株価は2016年をピークに右肩下がりで低迷し、2016年には4000円以上あった株価が減配発表で現在1900円と毎年の配当金でも補えないほどのスピードで下落。

たとえば2016年から配当を貰い続けても、5年間の1株配当合計(130+140+150+154+154=)728円なので、2628円以上で買った株は今のところ配当の含めてもマイナスとなっている計算になります。

JT(日本たばこ)について

JTの事業は日本がメインではなく?

ひとのときを、想う。JT

のCMでお馴染みのJT(日本たばこ)は日本国内外でたばこ販売を手掛ける会社で、他に食品部門と医薬品部門を持っています。

またJTの株は日本たばこ産業株式会社法により、全株式のうち3分の1以上の株式は日本国政府(財務省)が保有しなければならないと規定されていますので、日本政府が大株主となります。

売上収益内訳は、国内たばこ事業5556億円に対して、海外たばこ事1兆3062億円と、海外のたばこ事業がもっとも大きな収益源です。

食品事業1493億円、医薬品790億円とその他の事業規模は低割合。

たばこ事業は独占事業でライバル企業が新規参入しずらいかつ商品の原価率が低いため、過去大きな利益を上げてきました。

会社の利益が多いということは、利益率の低い会社よりも配当を多く出すことができたわけです。

しかし近年、人体や環境に悪影響を与えるたばこは、先進国でどんどん規制が強まりかけられる税金も上がり続けています。

さらにたばこ企業はESG投資(環境、社会、企業統治に配慮した投資)に反する、人体に有害とされるたばこを取り扱うので企業なので、株式市場での大手ファンドの売却が加速し、世界中の投資ファンドが資金を引き揚げている(売られ続ける)状態です。

他にも外国たばこ会社をM&A(買収)したのれんの減損リスク、各国で健康被害による訴訟リスクも抱えており、特有の問題も多く抱えます。

JTの歴史を簡単に確認

1985年 日本専売公社のたばこ事業を引き継ぎ設立

1999年 JTインターナショナルを設立し世界市場に進出

2004年 連続増配開始

2020年 16年連続増配記録が止まり配当据え置き

2021年 減配発表し以降の配当性向75%へ設定

配当性向の違和感の正体は?

「当期純利益に占める年間の配当金の割合を示したもの」

今期の利益のうちどれだけ配当に割り当てているかを表します。

(1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益)×100=配当性向(%)

わかりやすい様小数点以下切り捨てで計算しています

2017年 一株配当140円÷一株当たり利益219円=63%

2018年 一株配当150円÷一株当たり利益215円=69%

2019年 一株配当154円÷一株当たり利益195円=79%

2020年 一株配当154円÷一株当たり利益174円=88%

2021年 一株配当130円÷一株当たり利益135円=96%(会社予想)

2021年2月決算以降は「配当性向75パーセントを目指す」となっております。

ここで一つおかしなことに気が付いたでしょうか?

減配発表によりJTの配当は154円から130円にダウン。

これにより配当性向は安全域まで下がる・・・と思いきや、予想利益がさらに減っているため配当性向もさらにアップ。

会社の方針は配当性向75%を目指す・・・

お分かりいただけましたでしょうか?

つまりJTはあと数回変身(減配)を残しているということです!!(弱くなる・・・)

もちろんコロナの影響を鑑みて利益をあらかじめ低く見積もっている可能性もありますので、即再びの減配はないかもしれませんし、為替や市場の回復で利益が持ち直すこともあるかもしれません。

ただ一度減配していますので、会社側の次の減配発表のハードルは下がっているように感じますので続落は要警戒です。

ゴリラはJTの連続増配と株価復活に期待して投資し、減配した場合は損切と決めて投資していましたので優待目的の200株のみ残して損切しました。

自身の投資プランから外れた結果になった場合は、一度損切した方がリスクが確定されて資金を残したまま撤退できるので、マイルールを守って行いました。

株主優待はどうなる?

減配後も株主優待は継続。

ゴリラは正直、先に優待廃止がくるものと思っていました。

ただ優待は自社製品を使えるので配当金を配るよりは負担少ないのかなとも思ったり。

1年間のJT株式保有で保有株式数に応じて100株200株でレトルトご飯やカップ麺。

1000株2000株で、ジャム、冷凍うどんなど加工食品がもらえます。

ただし1年間株式を保有する必要があるので優待権利前だけ株主になってももらえませんので注意が必要です。

まとめ

Jt減配で損切すべきか?

  • 減配したが配当性向はまだまだ高いので再減配の可能性が高い
  • 減配はしたが130円で配当利回り6%越えはまだまだ高く魅力はある
  • 株主優待はいまのところ継続中
  • たばこ市場自体は先進国では規制&縮小傾向
  • 新興国では拡大余地あり
  • 商品としての収益性は高いが税金で価格が上昇していくので購買意欲は低下

今から新しく買いに走る銘柄ではないと思いますので、新規の方は高配当銘柄の株価が下がっていくケースの参考に、損切した方と保有中の方はゴリラと一緒に泣きましょう!

それではまた次回!

byかいゆー

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