長期金利上昇で日経大暴落!?

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金利と株価の関係

暴落の原因はアメリカの長期金利の上昇

2021年2月26日の日経平均株価終値は28,966円で前日比-1202円と大きく下落しました。

2020年2月にコロナショックで大きく下落した日経平均株価は、20年11月から世界各国の中央銀行による金融緩和で市場に資金が溢れ投資商品に流れ込み、株やビットコインなどの金融資産の価格がコロナ以前よりも上昇。

世の中の移動制限や飲食店営業制限など経済活動は停滞して不景気を感じるにもかかわらず、金融市場はバブル後の最高値更新を更新し日経平均差3万円を突破した矢先のことでした。

今回の下落の原因と言われるのが米長期金利の急上昇

この警戒感により高騰していた米大型ハイテク株等の売りが相次ぎ米株価が下落し、それに引きずられて連日急上昇中だった日経平均株価が下がったと思われます。

金利が上昇すると株式市場に下落圧力がかかるというように、金利と株価は密接な関係にあるのです。

今回は金利と株価の関係性についてみていきましょう!

金利とは?

そもそも金利とはお金の貸し借りの際に発生する賃借料

お金を借りた側は貸した側に払い、貸した側は借りた側から貰います。

借金を返す場合は、借りた額+利子をつけて返しますよね?

この利子がお金を借りていた期間に発生した金利です。

また、銀行に預金したときに付く預金金利もその一つです。

これは私たちが銀行にお金を預ける(=貸した)ので、銀行は私たちから預かった(=借りた)預金分の金利を支払っているのです。

国債と長期金利の関係

様々なお金にかかわる取引で発生する金利ですが、株式投資に大きく関わる金利は国家が発行する債券「国債」の長期金利です。

国債は各国の中央政府が発行し、償還期限と金利が設定されます。

償還期限はいつ返金されるかの期限で、期限に達すると発行価格で返金されます。

つまり発行価格で国債を買うと償還期限内は毎年国債金利がもらえ、満期になると発行価格が現金として戻ってくるわけです。

国債金利は償還期限の長さによって支払われる利率が設定されており、期限が長いものほど金利が高くなり、一般的には償還期限10年の国債の金利価格が長期金利と呼ばれます。

これは将来の予測が未来にいくほど困難なため不確実性が増しリスクが大きくなり、それに見合うリターンがないと誰も国債を買ってくれなくなるためです。

また発行元の政府の信用力によっても金利は変わり、日本やアメリカなどの政府の安定した国は安全なので金利が低く、政治不安を抱える途上国などは内戦やクーデターで政権崩壊し国債がデフォルト(=返済不能)になる可能性があるため金利が高くなっています。

長期金利と株価の関係

お金を投資で増やす場合、投資家はお金で資産をより増やしやすい資産を買います。

基本的にはリターンが大きい商品はリスクが高い商品、リターンが小さい商品はリスクが低く安全となります。

ですがなるべくなら安全かつよりお金を増やしたいのが人間です。

先進国の安全でリスクの低い国債の金利が高ければ、価格変動リスクの大きい株式などに投資するよりも、国債を買っておけば安全に資産を増やせるということになります。

国債金利上昇=株価下落

国債金利が上昇すると投資家は

株を買ってリスクを背負うよりも国債買った方が安全だよね

と株を売って国債を買い始めます。

売られ続ける株はどんどん株価が下がっていき、買われる国債は人気が集中しどんどん価格が上昇していきます。

ただある一定の金額まで上がると国債の利回りが下がるため魅力がなくなります。

国債価格10000円で年間金利500円だと利回り5%でお得

国債価格20000円で年間金利500円だと利回り2.5%でお得感半減

国債金利下落=株価上昇

逆に国債金利が下落すると投資家は

国債持っててもお金増えないし、リスクをとってでも株を買おう

となり国債を売って株を買い始めます。

株式の方がリスクがある分期待できる利回りは高くなりやすいため、経済好調や金融緩和で市場が金余り状態の場合は、株価上昇&国債価格低下になりやすいです。

国債価格20000円で年間金利500円だと利回り2.5%

株式価格20000円で年間配当2000円だと利回り10%で、リスクがあっても4倍の利回りで欲しくなる

まとめ

  • 金利はお金の貸し借りの際に発生する賃借料
  • 国債は各国の中央政府が発行し償還期限と金利が設定される
  • 一般的には償還期限10年の国債の金利価格が長期金利と呼ばれる
  • 国債金利上昇=株価下落
  • 国債金利下落=株価上昇

特に世界最大の米国株式市場の金利は各国の株式市場に大きな影響を与えます。

複雑な現代株式市場において、今回の急激な日経下落の原因が金利上昇のみとは言い切れませんが要因の一つであることは間違いないでしょう。

投資を長期的に続けていく以上、たびたび起こる暴落には必ず巻き込まれます。

手元資金を使い切らず、焦って狼狽売りをせずコツコツ積み立て続けることが上昇し続ける株式市場の負けづらい戦略です。

また短期的な下落であれば買い増しのチャンスでもありますので、今後も金利の推移を見ながら暴落とも上手に付き合い、長期的な投資に取り組んでいきましょう。

byかいゆー

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